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ネタばれあるので、ご注意ください。
有CG劇透,請注意。
- あなたの手、今でも恋しく -
携帯メールをちょっと整理しようと思い、聖司からのメールを発見しました。
「嫌な季節がやってきた、春まで冬眠したい。」
聖司らしいメールだねと笑いながら、なぜかあの冬の喫茶店を思い出した。
その日、下校時ばったり聖司に会って、お茶して帰らないかと誘い、
機嫌よさそうにオーケーしてくれた。
お茶をしてるところ、手にちっちゃい擦り傷があると彼が気づいた。
「こういうこと誰だってあるでしょう」と言った私に、
「少なくとも俺にはない。」と突っ込んできて、手を見せてくれた。
ピアニストだから、手のことをよく注意してるでしょう。
彼の手を見て、昔からピアノをやる人の手は大きいことは本当だと言って、手比べをした。
聖司がプロにも手の小さい人がいるような話しながら、
「おまえの手は本当に小さいな」と不意に私の手を握った。
急すぎで、すごく恥ずかしかったけど、離すか離さないかどうしようかちょっと慌ててた。
すこし経ったら、私の気持ちに気づいたようで、顔が赤くて手を離した。
「今のおまえも悪い。」と恥ずかしさを隠すような口ぶりだった。
もう2年経った今も、あの時聖司の手の暖かさと恥ずかしい気持ちをよく覚えている。
今、パリも日本と同じく冬でしょう。
相変わらずピアノの練習で忙しい寒がり屋のあなたは、どうなっているかな?
よし!今度のクリスマスプレゼント、手編みの手袋、作ろうっと。
- できれば、一生離したくない気持ち、あなたにもわかるかな? -
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